ミルラは《没薬》とも呼ばれ、琥珀色の樹脂は、古代エジプトではミイラを作る時に腐敗防止のために防腐剤として用いられていました。優れた殺菌、消毒作用をもちます。古代エジプトでは、太陽崇拝の儀式の際、ミルラを焚いて薫香として利用していたと言われています。
データ
学術名 | Commiphora molmol |
科名 | カンラン科 |
主となる産地 | モロッコ、ソマリア、エチオピア |
抽出部位 | 樹脂 |
抽出方法 | 水蒸気蒸留法 |
BF | 2~3 |
ノート | ベース |
ミルラの香り成分
セスキテルペン炭化水素類 | フラノオウデスマディエン(30~40%) クルゼレン(20~30%) リンデステレン(10~20%) β-エレメン(微量) |
ケトン類 | メチルイソプチルケトン(微量) |
セスキテルペン炭化水素類が主要成分であり、抗炎症、鎮痛、抗感染症作用があり、また、精神面でも鎮静作用が優れています。
ミルラの効果・効能
心への主な効果
心を明るくして気分を高める鎮静作用や刺激作用があり、不安や緊張、ストレスなどの感情を緩和してくれます。無気力になったときに、希望を持たせてくれるような精油です。
身体への主な効果
殺菌、消毒作用が優れているので、口内炎や歯内炎、歯槽膿漏などに有効です。また、気管支炎や咽頭炎などの呼吸器系の不調や、風邪や咳の症状の緩和にも効果が期待できます。その他、消化不良やお腹の膨張感、下痢などの消化器系の不調にも効果があるとされています。
肌(皮膚)への主な効果
肌の腫れや皮膚潰瘍にも役立ち、ただれや床ずれに役立ちます。殺菌、消毒作用が優れており、じくじくした傷、治りにくい傷に有効です。また、かゆみや炎症を緩和する成分が多く、かかとの乾燥によるひび割れや、あかぎれ等にも有効です。
注意事項
妊娠初期の使用は避ける。香りが強いので少量の使用にしてください。