お菓子で使うバニラのような、甘い濃厚な香りがするベンゾインは、別名を「安息香」と言います。名の通りで、呼吸を楽にすることで知られています。日本ではお香の材料として使用されることが多いです。
古代では、フランキンセンス(乳香)やミルラ(没薬)と共に、宗教的な儀式の薫香として使われていました。また、悪霊を追い払う香りとしても使われていたそうです。
データ
学術名 | Styrax benzoin / Styrax tonkinensis |
科名 | エゴノキ科 |
主となる産地 | ラオス、タイ、インドネシア |
抽出部位 | 樹脂 |
抽出方法 | 揮発性有機溶剤抽出法(アブソリュート) |
BF | 1~2 |
ノート | ベース |
ベンゾインの香り成分
アルデヒド類 | バニリン(微量) |
エステル類 | 安息香酸エステル10~35%、 |
産地や種類によって、精油の芳香成分の種類や含有量が変わってきます。
ベンゾインの効果・効能
心への主な効果
緊張・ストレス・イライラなどに有効的。鎮静作用により、緊張や不安、孤独感、喪失感などを和らぎ、心を落ち着かせる効果があります。
身体への主な効果
鎮静作用があり、血圧を下げる働きがあります。また、去痰、抗炎症作用があり、呼吸器の不調を和らげます。また、蒸気を吸収すると、過剰な粘液や痰を排出しやすくなり、喉の痛みを和らげます。
肌(皮膚)への主な効果
癒痕形成作用があるので、傷ついた肌や乾燥肌、老化肌、あかぎれやしもやけ、ひび割れなど、乾燥による傷を和らぐ効果があります。
注意事項
妊娠初期の使用は避ける。香りが強いので少量の使用にしてください。